灯台下暗し、国分寺を歩く。

シリーズ化しそうな自由気侭な街歩き。
今回は妻の発案で「国分寺」を歩く事になった。

僕個人は「なぜに国分寺なの?」
というくらい名前の馴染みはあれど特徴の思い浮かばない。
中央線の特別快速の停まる国分寺駅?
武蔵野線と乗り換える西国分寺駅?
通勤の途中に通り過ぎる駅という印象が非常に強い。

妻発案のルートはざっくりと言えば
西国分寺→国分寺跡→お鷹の道→国分寺駅というもの。

ただ、前回の青梅散策同様に駅を降りた時点でナビゲーターは僕にスイッチというお決まりのパターンになった。。。

こんな事を言うとジェンダーハラスメントと言われそうだが、女性が方向感覚を苦手とするのは、それこそ、太古の時代のライフスタイルの名残なのではないかと思うのだ。つまり、男性は狩猟の為に野山を駆け回って、女性は集落に残って食事の支度や海山の幸を加工したり子育てを行っていたわけだ。つまり、集落に残る女性が方向感覚を掴む必要性がなかったから、その名残で現代でも不得意なのか?と分析してみたりする。

そもそも「国分寺」とは、聖武天皇の御代に国家鎮護を願い、各国(例えば信濃国という意味での国単位)に建てられた寺院を意味するもので、東京(武蔵国)の場合は、現在の国分寺市に建立されて、現在のその名の由来になっている。

まずはその国分寺跡を目指して歩くこと10分程度で「武蔵国分寺公園」に到着。怠惰な僕たち夫婦は早くも持参した珈琲と西国分寺駅で買ったクロワッサンを食べ始める。
(こんな事でいいのか・・・)

公園の南側には「ハケ」と呼ばれる段丘が走っている。
ハケは立川市から世田谷のあたりまで東西に伸びる崖だ。。
農地にも住宅地にも向かないこのハケにはベルト状に武蔵野の森が残っている。公園からハケを下り始めてから、この散策の魅力がジワジワと現れて来た。

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崖下から湧き出す清らかな水。
旧家の板塀に沿う様に流れていた。

近代的な公園とマンションの間の小道を下り始めて数分。「ハケ」を挟んでこのような里山が開けていたものだから、惹き込まれるのも無理はない。

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旧家の蔵。
この界隈には「本多家」が実に多い。
本多家の「本」なのだろう。ちなみに地方に行くと「本」の横棒の両脇を少し上げる事で「山本」という名を表現している蔵もある。

旧家の点在する里山の小道を歩く様に南に進むと幅50センチほどの小川に差し掛かる。小川に沿って小径が走っている。右に向かうと目的地の「国分寺」に到着する。東京都下に暮らす人ならば誰でも知っている国分寺の由来の寺の現在の姿。

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見事な山門と本堂の数百メートル南に立派な七重の塔を擁した本来の国分寺があったそうだ。

「国分寺」から先ほどの小径「お鷹の道」を東に歩く。
並走する小川にはホタルが生息しているという案内板がそこかしこにある。自然と共生しながら、この環境を大切にしている周辺の人々の心意気が垣間見える。
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恐らくは巣箱など必要としない。
それほど、自然が溢れているのだ。

お鷹の道を「国分寺駅」に向かって歩き続けると軒先で野菜を売っている家々が増えてくる。本業ではないのであろうが、畑から収穫された新鮮な野菜を直売するあたりは、多摩は豊かな自然と農村が広がる地域であったことを思い出させてくれる。

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国分寺駅までの道々に咲く紅白の梅。
冬独特の黒、白、灰の景色の中で鮮やかな花。

程なくして、最終目的地「国分寺駅」に到着。
コンクリートのビルと雑踏の世界に戻って来たわけだ。西国分寺を出発して二時間余りだったが、雑踏を忘れて里山の景色の中でリラック出来た散策だった。まさに灯台下暗し。

普段何気なく通り過ぎる駅から少し歩くだけで素晴らしい風景は沢山あるもの。毎度おなじみの台詞ですが、たまにはスニーカーとコーヒーポットを片手にブラブラ歩いてみてはいかがでしょうか?

Written by Yuichi Seshimo STAGEWORKS.inc


 

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