選択される住まいの特徴 第二回

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住まいの選択肢に関するコラムをシリーズで書いてみます。
第シリーズ第二回は中古マンションに関して考えてみましょう。

日本における中古物件の取引実績の突出した少なさは第一回のコラムでも書きました。
国土交通省の発表では今年5月単月の住宅着工件数は8万戸。年率換算すると102万戸との予測が出ています。
ちなみにアメリカでは日本の2.6倍の人口を擁していながら年率換算の着工数は91万戸という話もあります。
日本人の新築至上主義もここまで来ると個性の追求というものを鈍化させ、無難な新築>中古物件という構図を作り上げてきたデベロッパーのマーケティング戦略の成功と取るべきなのではないでしょうか。

今回のコラムの中でのポイントはふたつあります。
ひとつめはマーケット事情
日本の人口減少は住宅ストック(中古物件)の拡大に直結する現象です。新築物件の供給元たるデベロッパーにとっては憂うべき未来図でも、【中古住宅】を検討している人々にとっては物件の選択肢が増えるということも意味しています。あえて中古住宅を検討している人々としたのは、新築のみに絞った住まい探しをしている人々はこの恩恵を授かる事は難しいからです。

ふたつめは価格面における価値観の変遷
第一回のコラムで、新築マンションの真の価格は75%〜80%程度だと書きました。そこには新築マンションならではの諸経費の存在があるわけですが、中古マンションは一度市場に売り出された時点で、ほぼ適正価格に価格設定されているという側面から値崩れしない一部のプレミア物件でない限り、価格面での割高購入リスクは激減する構造になっています。

では、中古マンションの特徴はどういったところにあるのでしょう。
まず、挙げられるのは選択肢の幅の多さです。新築マンションを建設するには用地の確保が第一歩となるわけですが、首都圏もしくは大都市圏で諸条件のよい用地の確保は至難の業です。どのタイミングで建設の計画が立案されるのかといった情報を購入希望者がタイムリーに入手する事は更に難しいと言えるでしょう。更に好立地のマンションであればあるほど競争率は厳しく、抽選で決める。などという状況に陥る事も少なくはありません。そういった窮屈な選択肢を強いられる新築マンションに対して、中古マンションは在庫数の豊富さを背景に、じっくりと検討する事も可能だと言えます。もちろん、立地条件は新築であろうと中古であろうと差異はないということは言うまでもありません。

次に挙げられるのは価格面です。それは中古=リーズナブルという安易なポイントではなく、先述の市場に一度出た物件は概ね、適正価格で売り出されているという状況と、築年数のバランスを取りやすいということです。マンションは新築当時の価格から築11年までゆっくりと価格を下げながら推移し、11年以降は更に加速度を増して価格の下落をします。そして築35年を経過するあたりで物件としての価値がほぼゼロになり、事実上土地の資産価値の価格になります。このポイントは中古マンションを検討する価格的な判断としては築11年前後が築年数と価格のバランスが取れた物件であるといえるでしょう。

価格を抑える為に妥協することが中古マンション購入選択の目的ではなく、適正価格と築年数のバランスを考慮して選択することが目的だと考えてもよいと思います。

次回は中古マンション選びのチェックポイントについて書きます。


 

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