中古物件を内見する前に検討すべき事

中古物件を検討している方々であれば一度は内見に行かれた事はあるのではないでしょうか。
内見の際に留意すべき事はいくつもあありますが、今回は

【安心に繋がるアドバイスは誰から得るものか?】

というポイントに絞って書いてみます。

中古物件の見学に出かけると必ずと言っていいほどアピールされるものです。
設備の充実ぶり、どれだけ綺麗に使っているか・・・
人間というのは素直なもので、その場でその話を聞いてしまうと、その「物差し」で内見してしまうもの。

内見をする際の主な登場人物(キャスティング)
・購入検討者及び近親者(お客さま)
・仲介業者の担当者(エステーター)
・現在の住人(売却希望者)

日本における不動産売買のシーンでは9割はこのキャスティングで内見が行われているのではないでしょうか。
そして検討から購入までのプロセスがこのキャスティングの範疇から出ないというのが現実ではないでしょうか。

今回は欧米における「内見のキャスティング」を実情を元に、日本の実情を再認識してみましょう。

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結論を先に申し上げれば、ニューヨークでもロンドンでもパリでもこのような日本の様なキャスティングで内見が完結する事は少ないです。物件価格が高額であったり、候補物件が絞られれば絞られるほどキャスティングはシビアになってゆきます。具体的には、外部に依頼した建築家(設計士)にアドバイザーという立場で参加してもらいます。
目的はただひとつ。

【あとで後悔するような買い物は絶対にしないため】

では、なぜそのような方法を取るのかといえば、国柄でも国民性でもなく、万国共通の理屈ではある

【利害関係から発生するリスクを回避する】

という理由が大きな動機になっているのです。
先ほどのキャスティングにわかりやすく利害関係を当てはめてみましょう。

・仲介業者の担当者(エステーター)
 利:早く物件を成約させて、次の商談に取りかかりたい。
・現在の住人(売却希望者)
 利:高値で早めに売却をしたい。

成約させる事が第一のエステーターは検討者が迷うような情報を出したくはないはず。
売却希望者は住んでいて不都合や不便だった点などの負の情報など教えたくはないはず。

購入検討者はそのように判断するのです。
そこまでクールに考えて大丈夫なものなのか?
と思われるか方もいるかもしれません。
欧米人でも日本人でも住まいの購入は生涯で一番大きな買い物です。シビアになるのも当然で、物件の購入とはいえビジネスである以上性悪説のスタンスで向き合ういう面では理にかなっていると言えましょう。ですから

【住むのは自分たち、品定めの物差しは自分で用意する】

実際に住み始める時にはいなくなる人々よりも、自らの判断を尊重する精神だとも言えるでしょう。
では彼らはどんな方法で中古物件の品定めを行うのか。
専門書やスクールに通って講座を受けるのでしょうか?
答えは否。

【信頼できる建築家(設計士)と物件をチェックする】

ひとつひとつを考えてみればとてもわかりやすく、合理的な考えでもあるのですが、彼らの多くは自分が依頼主になって、専門家にアドバイザーとしての依頼を出すケースが多いのです。理由はシンプルなもので

【建築家には物件の仲介や売却を焦る理由も動機もない】

建築家は依頼主たる購入検討者に対し、専門的知識とデザインの可能性についてアドバイスをするという立場が明確なのです。
必要に応じて依頼主たる購入検討者に代わってエステーターに質問や確認もしてくれます。購入検討者は依頼主である自分の利益に忠実なアドバイスやアセスメント(検査)をしてくれる事に対する報酬は支払わねばなりませんが、得られる安心感と購入後に出てくるリスク、更にそのリスクを解消する為に追加で発生するコストとのバランスを考慮して依頼をするのです。

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ポイント
・実際に住むのは自分自身だということからブレない。
・コストを重視しつつも使うべき所は使う。

最後に・・・・やってはいけないこと。
建築家の知己がないからといってエステーターやハウスメーカーから建築家を紹介してもらうこと。
言うまでもないかとは思いますが、独立した第三者であることがとても大切なことだからです。

身の回りの詳しい友人に依頼しないこと。
友人は友人であって専門家ではないし、頼られた友人は一歩間違えると「格好良いところをみせたい」という無意味な物差しでアドバイスしてしまうリスクがあるからです。

欧米でのケースに接する機会はそうないものだと思います。
皆さんの参考の一助となれば幸いです。

www.stageworks.co.jp


 

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