なんでも言ってしまえ!      第一回【資産価値】

『この物件は資産価値が高くてですね・・・』

営業マンの口にするこの【資産価値】
「資産価値なんてどうでもいい」そう切り返す人は皆無だと思います。そう切り返せない微妙な立ち位置にいるこの資産価値。どうでもいいとは言いきれないのは事実でしょう。理由は資産価値という言葉が意味するバリューは容易にイメージできるから。そして高い買い物をするのだから、その対象となる住まいには資産価値があって欲しいという当然の思いがあるからではないでしょうか。

【資産価値】は紛れもなく価値の中では存在感のあるものですが、果たして本当の意味での優先順位に照らし合わせた場合どのくらい上位に位置するのか。

僕は初めてお会いしたお客さまにお話しします。『住まいの価値の順序を考えてみましょう』と。存外難しいものです。大抵の方はうなってしまう。『では、住まいを手に入れてから引っ越される予定はありますか?』と質問をすると『いいえ』が大多数の方の答えです。そこでハッと気づくことがあるはずです。こうなって初めて本当の意味での【資産価値】の重要性の整理ができるようになります。

【資産価値】を求める。いや求めなければならない人。
それは「資産運用」が購入者の目的である場合。資産運用というからにはお金に変えねば意味がない訳ですから、賃貸物件として貸し出した場合どれだけ高い入居率を維持できるかが最重要の判断基準になります。築年数・駅からの徒歩圏内・人気の街か・治安は良いか。そのバリューがあれば賃料は高設定であっても入居検討者の絶対数が多い分入居率はカバーできるものです。だからこそ【資産価値】を求める意義が生まれてくるのです。そのバリューは住む人にだって当てはまる?もちろんの事ですが、自分たちが実際に住むのであればお金に変える為の【資産価値】は本当に必要なのでしょうか。ということになります。その希望の実現は別の方法があるものです。それはまた別の機会に考えてみたいと思います。

『資産価値=購入金額ではない』
5000万円の新築マンションを購入して翌日に売却した場合、どれくらいの金額で査定されるものかご存知でしょうか?不動産販売業者ならそのマンションが新築マンションであることは重々承知しているし、冷やかしの査定なんて申し訳ないという理由で実際に査定するケースは少ないでしょう。実際には4000万円前後が相場と言われます。たったひと晩で?と思われるでしょうが、分譲時の金額には購入までに至れり尽くせりのモデルルームの建築・維持費や爽やかな笑顔でアテンドしてくれた営業マンの成功報酬。購入のきっかけになった美しいチラシ。更にはインターネット上の広告費用など、様々な経費が含まれています。不動産査定にはそのような経費は加味されるわけはない。という理由で4000万円前後の査定となるわけです。購入金額は純粋な資産価値では無いと言われる根拠です。

では、実質価値4000万円の新築マンションはどのような価格推移をたどるのか。築13年から15年あたりまで緩やかな下落曲線を描き、そこをピークに角度をつけながら更に下落を続け、30年を越えると資産価値がゼロになるという流れが一般的です。もちろん、不動の人気を誇る街や、都心部の一等地に建つ物件は下落もせずに、場合によっては購入金額を上回る価値を保ち続けるケースもありますが、これはレアなもので、一般的なものではありません。

・資産価値に拘らなくてはならない購入目的なのか
・希望は資産価値でしかかなえられないものなのか
・資産価値の変遷と自分たちの計画は合理的なのか


 

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