しなやかなスタンス

ヴォ・チョン・ギアさんと言えばベトナムを代表する建築家。そのギアさんがテレビを短く現地での活動を特集していました。
東京大学大学院を卒業されて、今では故郷で街規模の設計に携わる反面、低所得者向けの住宅の設計も行っている。自然災害が頻発するお国柄なので何よりも強度を重視し、且つ設計図があれば比較的簡単に組み立てられ、悪路を経て現地に届けるために軽量化に取り組む。そして、まだまだ所得の低い国民を考慮して一棟48万円程度で立ち、規模に合わせて連結することも可能なプレハブ構造を取り入れたそうです。

 

皆さんの建築家に対する印象はどうですか?
気むずかしい?気を遣う?高飛車?

 

正しいかどうかは別として、そういう印象が多いのも事実でしょう。個人ではなく「建築家」という人々全体を見れば、私でさえそういう印象は多からずありますから。笑 だからこそギアさんのスタンスにはとても好感が持てます。何もランドスケープを数多く手がける建築家が素晴らしいとは限らないし、受賞歴が多彩であるから立派であるとは限らないと思うからです。そもそも住まいや空間って何か?って事を考えれば普通のことですが、そこに住む人やその空間に身を置く人あっての建築なわけで、その人々は実に多彩。私たちと建築家の間にあって必要な要素は「しなやかなスタンス」です。どんなクライアントが来ても、どれほどしなやかに向かい合えるか。リラックスした空気を作り出せるか。ということだと思います。建築家とクライアント。向かい合う空気を心地よくできない建築家が「心地よい住まい」をデザインするのは難しいですよね。

私たちの多くは住まいづくりをするのは一生に一度か二度。ついつい気負いしてしまい、遠慮もしてしまうかもしれないですが、それは大きな間違いです。「あなたはそれが仕事だから手慣れているだろうけれど、私たちは一生に一度を託しているのだ」とはっきり言ってしまえば良いのです。

Posted by Yuichi Seshimo STAGEWORKS.inc


 

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